学会概要
日本歯科医療管理学会とは
近年の歯科医療を取り巻く環境は、より高度な専門性が求められると同時に社会の動向に合わせた国民目線が求められる時代になってまいりました。歯科医療管理学は実際に診療を行うに当たって、いかにして学問を臨床に応用するかを考究することを目的とし、時代の要求から、従来の診療室のみにとどまらず社会の中での歯科のありかたを考察する社会歯科学の一翼を担う学問と言えます。
日本歯科医療管理学会は、日本歯科医学会23専門分科会のなかで、歯科医療管理学としての学問を具現化し、国民が求めている安全・安心・信頼の歯科医療を研究・研修する学会です。近年の我が国は、超高齢社会の進行、う蝕減少等による疾病構造の変化、ICTの利活用による医療・保健・福祉分野の情報促進、国民の医療への意識の変化等、歯科界を取り巻く環境は大きく変化してまいりました。
超高齢社会が進行する今日、国民のニーズに応えるためには、地域住民を主体とした各関係機関との連携強化、医科医療機関、行政各関連機関及び地域包括支援センター等との連携を含めた地域包括ケアシステム(地域完結型医療)の構築等、新たな歯科医療の提供体制が必要となってきています。このような社会情勢の中、日本歯科医療管理学会は「医療安全」と「地域連携」を活動方針の2本柱として学会運営を行っています。
「地域包括ケアシステム」を推進するにあたり、「新しいかかりつけ歯科医のあり方」という視点で、妊婦から乳幼児、小児、成人、高齢者、障害者、在宅から終末期まで、医科の基礎疾患をお持ちの方や診療所に来院できない人も含めた地域住民のライフステージのなかで、地域住民が健康に過ごすために、如何にしてかかりつけ歯科医として地域の人々と向き合っていけるか、日本歯科医療管理学会は、かかりつけ歯科医がどのように地域包括ケアシステムと親密に関わりを持つかを探究する学会でもあります。
日本歯科医療管理学会は、「医療安全」と「地域連携」を柱に「かかりつけ歯科医機能」を充実させるための研修会を行い、地域包括ケアシステムを推進してまいります。
代表者名 | 理事長: 尾﨑哲則 副理事長:藤井一維 副理事長:中村勝文 |
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学会事務局 | 〒170-0003 東京都豊島区駒込1-43-9 駒込TSビル 一般財団法人口腔保健協会内 TEL:03-3947-8891 FAX:03-3947-8341 |
入会金・年会費 | 入会金:3,000円 年会費(歯科医師):12,000円 年会費(歯科医師以外):10,000円 |
会員数 | 約1,100名 |
年間総会数 | 1回 |
2024年度総会・学術大会 | 大会長名:越智守生(北海道医療大学歯学部クラウンブリッジ・インプラント補綴学分野 教授) |
会誌名 | 日本歯科医療管理学会雑誌 Japan Journal of Dental Practice Administration |
年間発行回数 | 4回 |
設立は
本学会は、昭和33年に学会設立に向けての世話人会が発足し、昭和35年10月15日に設立総会が開催され、日本歯科医療管理学会が発足した。昭和49年から日本歯科医学会専門分科会の1分科会としても活動している。なお、平成30年5月1日より法人格を有する一般社団法人日本歯科医療管理学会に移行した。
地域関連団体は
北海道、東北、関東甲信越、東海、近畿北陸、中国、四国、九州の地方会で活動しています。2019年4月1日現在、合計で約1,200名の会員が各地方会に所属しています。このうち、開業歯科医がほぼ7割をしめていることから、8地方会での都道府県歯科医師会の医療管理関連部門と連携をはかり、歯科医療の質向上を目指しています。
本学会の活動は
- 総会・学術大会
毎年6月末か7月初旬の土日に、2日間にわたり開催しています(2019年度は東京、2020年度は大阪の予定)。歯科医師に加えて歯科衛生士、歯科技工 士等のコ・デンタルスタッフを対象に、特別講演,シンポジウム、生涯研修セミナーなどで時代の情勢を学び、さらに一般口演,ポスター、発表などで、会員の 日常の臨床や研究成果を発表する機会を提供しています。 また、歯科医師会団体会員の発表の場にもなっています。 - 地域関連団体総会・学術大会
都道府県歯科医師会と連携をとりながら、各地方会で特別講演、シンポジウムをはじめ、会員の一般口演等を実施しています。 - 日本歯科医療管理学会雑誌年4回発行
総説、原著論文,学術大会の抄録,支部学術大会の報告のほか、日常臨床のヒントを紹介する臨床ヒントなどの情報を提供しています。 - 共催フォーラム
他学会や団体と共催で、フォーラムを開催します。平成24年度は日本医用機器学会と共催で平成25年3月9日(土)に、東京医科歯科大学において「安全・安心な歯科医療提供を考えた医療機器の取り扱いとメンテナンス」をテーマとしたフォーラムを開催しました。平成25年度は日本歯科医学教育学会とのシンポジウム「歯科医療における専門医制度を考える」を開催しました。 - 学会ウェブサイトからの情報発信
本学会ではウェブサイトで、総会・学術大会、支部総会・学術大会の開催スケジュールをはじめ、広く歯科保健医療の質向上にかかわる情報を提供しています。
日本歯科医療管理学会認定医制度
認定医制度が平成24年4月から発足しました。
認定医を申請するためには,次の資格要件が必要です。
- 日本国の歯科医師免許を有すること
- 歯科医師免許登録後,5年以上継続して本学会会員であること
- 別に定める研修実績を有すること
認定医取得のメリット
- 歯科医療管理学をある程度収得した証になります。
- 現在国民が求めている安全・安心・信頼の歯科医療を提供している歯科医師であるということを本学会が認定する認定医制度なので患者に対していわゆる患者のニーズに対応した歯科医師がいる医療機関であることをアピールできます。
- 学会活動(発表等)に参加する目標や励みになります(認定医取得の単位が認定されます)。関連事項として、来年度より、「学会優秀賞」の創設が決まり、まず学会誌に掲載された論文を審査し、優秀者を表彰します。
- 認定医は、本学会のウェブサイトに掲載します。また、「全国名医」等の各雑誌社からの問い合わせに本学会の認定医を紹介します。
(但し、個人情報になるので登録する時にオープンに対する賛否を聞いて対応します。)